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5月, 2017の投稿を表示しています

作業療法リーズニングの論文が掲載されました。

日本臨床作業療法研究に作業療法リーズニングの研究論文が掲載されました。     丸山祥・長谷龍太郎・笹田哲:高齢者に対する訪問作業療法における作業療法リーズニング研究 - 参加観察と半構成的面接を利用した質的研究 - .日本臨床作業療法研究, 4 : 13−22 , 2017 .         オープンアクセスですので、無料で全文が入手できます。   修士課程で取り組ませてもらったメインの研究になります。   本研究では、これまでのリーズニングの区分から、訪問ならではの、新しい知見を提出しています。   ご意見、ご質問などあれば、よろしくお願いいたします(基本的には必ずお返事いたします)。

論文投稿のススメ(後編)

前編の続きになります。 論文投稿初心者の立場から、臨床家が論文投稿を行うための一つの参考として、以下のA-Dに分けて私見をまとめました。  A. なんで論文投稿するの?  B. モチベーションはどこにあるのか?  C. どうやって投稿するのか?  D. どこの雑誌に投稿するのか? 前編に続いて、後輩たちに向けて C. どうやって投稿するのか? D. どこの雑誌に投稿するのか? を書きたいと思います。 C. どうやって投稿(執筆)するのか? まずは学会発表へ出してみることからはじめると良いかなと思います。とかく、この内容で良いのだろうか?と悩む人もいるかと思います。そういう時はよく発表している仲間・先輩とこんなことを考えているんだけど、と相談すると良いかと思います。 また、研究の場合には、研究計画書を各段階ですでに詳細に準備されます。事例報告や事例研究でもこの準備が重要かなと思います。事後的に振り返ることもあるかと思いますが、多くの場合は後から補足するには難しいと感じます。普段から自分が関心のあるテーマについて、下調べをしておきつつ臨床に向かうことで、論文化の時に求められる水準(先行研究との関係及び新規性、方法の洗練など)が事後的に考えるよりも二段階くらい上がるように思います。 臨床家がいつもこういう構えで臨床を展開していくと、職場や組織グループの中でディスカッションが活発になったり、創造しやすい環境になるのではないかなと思います。 論文化するため勉強としてオススメの方法は、論文(を書いている人)から学ぶということです。論文をよく読めというのは聞くのですが、僕もそうでしたが「そもそも読み方がわからない」という相談が多々あります。僕の場合ですが、著者がどういう疑問から?どんな視点や背景を持って?どう解決しようとしていったのか?といった全体のストーリーを掴みながら読んでいくと、理解しやすいように思います。また、書き方についても参考になります。論文には、ある程度の型(起・承・転・結など)があると思うので、その型を意識しながら読むと、自分がいざ論文を書く時に手がかりになると思います。 あとは、僕の場合は、読むだけではなんとなくわかったつもりになりがちですので、最近は読んだ論文の内容を手書きでノートにまとめるようにしていま

論文投稿のススメ(前編)

「そもそも忙しい臨床業務の合間を縫って、論文投稿する価値があるの?」 「したいけどどうしたら良いかわからない??」 など臨床家が論文投稿することへの疑問は多々あると思います。 とりわけ、臨床家で論文を書いている人が身近にいないと、論文投稿ってほんとーに違う世界のようにも感じますよね。 僕が自分の後輩たち伝えたい意見としては、 ガンガン論文投稿するまでとは行かなくとも、ぜひ、作業療法士人生の中で一回、自分の大切にしているテーマで論文投稿にチャレンジして欲しいなと思っています。 って言ってる僕自身も論文投稿初心者ですので、ずーっと先に行っているわけではなく、後輩たちの半歩先に行っている立場から書いています。 ということで、論文投稿初心者の立場から、臨床家が論文投稿を行うための一つの参考として、以下のA-Dに分けて私見をまとめました。  A. なんで論文投稿するの?  B. モチベーションはどこにあるのか?  C. どうやって投稿するのか?  D. どこの雑誌に投稿するのか? 前編(AとB)と後編(CとD)の2回に分けて紹介します。 A. なんで論文投稿するの? この問いに対して、僕が臨床家が論文投稿する意義をすごく単純化すれば、「関心のあるテーマについて意見交換するため」だと思います。 「え?そんなこと・・・」と思われるかもしれませんが、意見交換はとても大切だと思います。 僕が新人の時代にはよく先輩たちに連れられて飲み屋さんでいろんな話を聞いたりしました。そこでは、普段聞けないような先輩たちが大切にしているテーマに関してや、その考え方について学びました。 自分の考え方は他者の考え方と交換しあうことで、考え方も変化していくと感じます。 ずーっと同じ考え方をしていくことを好む方もいるかと思います(?)が、僕はいろんな人の考え方を知って、自分の考え方が変わっていく方が楽しいと感じます。 飲み屋でも身のある話はできますが、お酒で忘れてしまったり(!)、内輪の議論に止まってしまいがちです(飲み会でしか話せない内容もあるとは思いますが)。 論文化は、内輪の話に止まらず、いろんな方との意見交換が可能となる一つの方法であると思います。 とりわけ、学問の領域では、経験年数や言語を超えて、いろいろな方々と意見交換で