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6月, 2018の投稿を表示しています

事例研究の紹介「作業療法臨床実習におけるリフレクション・シート使用は有用な可能性がある」

日本国内の作業療法教育の領域で、臨床実習のテキストで事例の紹介はあっても、事例研究が少ない(ほとんどない)と感じていました。 いろいろなハードルがあったのですが、 このたび、日本作業療法教育研究 第17巻 第2号 2018年に、臨床実習に関する論文が掲載されました! タイトルは、 「診療参加型の作業療法臨床実習におけるリフレクション・シート使用の試み」 です。 本事例研究を通して、 「作業療法臨床実習におけるリフレクション・シート使用は有用な可能性がある」 という仮説立案に至ったことを、事例研究を通して述べています。 臨床教育をやっていて、いつも感じるのは手がかりの少なさです。 今回は、臨床実習教育の一例ではありますが、少しでも参考になることがあれば幸いです。 また、現在、この研究のトライアンギュレーション研究(共同研究)が取り組まれていて、2018年の日本作業療法教育学会で報告されました。 続いて臨床有用性の検討や、実証研究など、研究を続けていきたいと思います。 *** 本論文の全文は、(会員ではなくとも)日本作業療法研究会のホームページから無料で閲覧できます。 http://www.joted.com/ 臨床実習に関するnoteもご用意しています。こちらは、図的(視覚的)に理解がしやすいようにスライドで解説しています。 論文を読むのはちょっと苦手・骨が折れるという方には、オススメです。 また、特典としてリフレクションシート用紙やリーズニング教授方法の資料も付いています。 https://note.mu/sho_ot/n/n9147701a370c *** 臨床実習を通して、臨床教育者(作業療法士)も学習者(学生)もともに学び、対象者へのよりよい貢献ができるような一助になれたら、ほんとうに嬉しいです。 わたしも少しでも貢献できるように、研究を続けていきたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 丸山祥 拝

一人前の研究者になるためには?①

臨床と研究とをうまく続けていきたいなと思っております。 臨床で働きながら、研究を続けていくには、研究者であるという自他の認識(自分からは責任、他者からは期待)が重要なのかなと感じています。 最近の疑問は博士号を取ると「一人前の研究者」と言われますが、どうやって一人前になるのか、独立した研究者になれるのか、というプロセスが知りたいなーと思っています。 いや、大学院博士課程に行けよ、と言われそうですが、実際そこでどんなトレーニングを受けるのか、自力でもできることはないのか、というのが知りたいところです。 博士号の考え方は、いろいろあるかと思いますが、 いまのわたしの考えでは、博士号は、 「研究者としてのエントリーレベルの研究能力があるという証明書」 だと考えています。 米国と日本とで大学院で求められることを比較したものでとても参考となるのが、 安宅さんのブログ。 http://d.hatena.ne.jp/kaz_ataka/20081028/1225126542 わたしなりに、博士課程の学生さんや先生方と話していて、ゼミにお邪魔させてもらって、最近感じたことは、研究の環境、とくに コミュニティに属している かどうか。 こういう環境づくりが、(博士課程を通して、あるいは博士課程に行かなくても)少しずつ形成できると、うまくいけば一人前の研究者として走り続けられる、ひとつの要素になるのではないか、と思いました。 では、具体的にどうすればいいのか? わたしは、コミュニティに属するために、ただ価値をTake(受け取る)だけではなく、 なにかしらの 価値をGive(貢献)も必要 だと思います。 相手やコミュニティに対して、 自分はなにができるのかを考えて、 できそうなことから行動してみる 、 というのがファーストステップなのではないかと考えています。 もっと、ほかにも必要なことがあるのだろうと思いますので、 今回のブログのタイトルを「一人前の研究者になるためには?①」としました。 また、なにか気づいたことがあったら②を書いていきたいと思います。 *** なお、研究関連のnoteを、いくつかまとめていますのでよろしければどうぞ。 成果にコミットしよう。